渋谷レジェンド散歩No.14　センター街の喧騒から離れて大人の時間を楽しむ Bistrot La Cucina

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渋谷レジェンド散歩No.14　センター街の喧騒から離れて大人の時間を楽しむ Bistrot La Cucina<前編>

2024.01.24

渋谷レジェンド散歩No.14　センター街の喧騒から離れて大人の時間を楽しむ Bistrot La Cucina<前編>

渋谷レジェンド散歩とは
渋谷の街で、数十年。人々に愛され続けた歴史を誇るお店や会社をご紹介するのが、「渋谷レジェンド散歩」です。渋谷といえば「若者の街」といわれますが、実は、長きにわたって活躍している人や商品、サービスがたくさんあります。そんな渋谷の意外性ある魅力をお届けしていきます。

世界じゅうの様々な食が集まる街、渋谷。たくさんあるからこそ、その中からお気に入りのお店を見つけられたら嬉しいですよね。そんなお店の一つとしてぜひ訪れていただきたいのが、Bistrot La Cucina。肩肘張らずに楽しめる、大人のためのイタリア料理とワインのお店です。

センター街の喧騒が嘘のよう、落ち着いた大人のビストロ

渋谷駅ハチ公口から徒歩5分。渋谷センター街の奥にあるBistrot La Cucina（以下、ラ・クッチーナ）。創業33年を迎えるイタリアンレストランです。

店名の「クッチーナ」はイタリア語で台所の意味。ラ・クッチーナでは、本格的かつ優しい家庭的な味わいのイタリア料理と、種類豊富なイタリアの地ブドウワインを楽しめます。
お店のオープンは1990年。bunkamuraオーチャードホール（現在建て替え中）開館の翌年にあたります。開店のきっかけは、オーナーの石井和雄さん、恵子さんご夫妻の、
「コンサートや観劇が終わった後に、心地よい余韻を楽しみながらゆっくり食事ができるお店がほしい」
との思いから。創業以来、シェフの和雄さん、マダムの恵子さん、スタッフのコスルさんと３人で、お店を守り続けています。

まるでヨーロッパの街角！温かい雰囲気の店内

エレベーターでB1に降りると、センター街の賑やかさが嘘のような、静かな落ち着いた空間が広がります。土壁やレンガをあしらった温かい雰囲気の店内に、気分が和みます。

伺ったのは平日のランチタイム。テーブルを囲んで和やかに食事とおしゃべりを楽しむ女性のグループに混じって、年配の男性や単身のビジネスマンと思しき方もちらほら。扉のついた個室や半個室もあり、さまざまな使い方ができそうです。

手間をかけた本格パスタをランチ価格で

ラ・クッチーナの営業時間は、11:30〜15:00(L.O.14:00)のランチタイムと、17:30〜23:30(L.O.22:15)の夜の二部制です。
ランチタイムは、近隣のビジネスマンに人気の「パスタのコース」（1,100円〜）、ゆっくりと本格的なコースが楽しめる「肉のコース」（3,200円）「魚のコース」（3,200円）、肉と魚の両方が楽しめる「スペシャルコース」（5,200円）から選べます。

パスタは全部で7種類。
・気まぐれパスタ（日替わり／3〜4種類）
・自家製ボロネーゼ
・ヴォンゴレ・ビアンコ
・ペスカトーレ
の中から選ぶことができます。どれも美味しそう！迷いに迷った挙句、日替わりパスタをお願いしました。

メインのパスタに加え、サラダとガーリックトースト、食後にホットコーヒーもついてきます。渋谷の真ん中でこの内容、お値段にまずびっくりです。
筆者がお願いしたパスタはオイルベース。海老、とびっこ、小柱とキャベツのパスタ。海老と小柱のうまみたっぷりのエキスにキャベツの甘さが溶けこんだ、ほっとするような優しい一皿です。細めのパスタにソースがよく絡んで、とびっこがぷちぷちはじける触感も楽しめます。オイルベースと聞くと濃厚なイメージもありますが、ラ・クッチーナのパスタはさっぱりしていて上品な味わいです。これなら、仕事や買い物の合間の食事としても、重たくなりすぎませんね。

ディナーの一番人気は活オマール海老のブイヤベース

夜の時間帯のおすすめも聞いてみました。まずは前菜。常時15〜20種類あるという前菜の中から、好きなものを5種類選べる「前菜の盛り合わせ」（4,180円／2人前）が人気とのこと。

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(写真：Bistrot La Cucina提供　※写真は2人前分)

「特に女性は、いろいろなものを少しずつ食べたいですよね。そうしたお声に応えられるようにと、オープン当初からお出ししています」とマダム。
メインの一番人気は「活オマール海老とたっぷり魚介のブイヤベース」（6,930円）。こちらもオープン当初からの人気の一皿です。ヨーロッパから活きたまま空輸されたオマール海老がふんだんに使われており、魚介の旨みがたっぷり詰まっています。

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(写真：Bistrot La Cucina提供)

「〆にお米を入れてリゾットにすると、最高に美味しいんです」
とマダム。活きたオマール海老を使うことで、よくある冷凍ものとは段違いの良い出汁が出るのだそうです。それはぜったいに美味しいはず……！！オーダー時には活きた状態の海老をテーブルまで持ってきて、見せていただけるのだそう。こういうサービスって、特別感があって嬉しいですよね。要予約とのことですが、ぜひ味わってみたい一皿です。

さっぱりしたデザートプレートで余韻を楽しむ

お料理でお腹いっぱいになった後でも、なぜか入ってしまうのがデザート。ラ・クッチーナでは、デザートもすべて手作りで提供されます。

ランチタイムのデザートとして、カタラーナと、青リンゴのシャーベットの盛り合わせをいただきました。カタラーナはカタロニア地方（スペイン）のお菓子。濃厚なカスタードの上に乗ったパリパリっとしたカラメルがいいアクセントになっています。爽やかな香りと風味が嬉しい青リンゴのシャーベットは、食事の〆を飾るのにふさわしい、さっぱりした味わいです。

忙しい平日に、ほっとする味わいのランチで自分をいたわる。あるいは、少しだけ特別な日に、日常から離れてゆったりと食事を楽しむ。そんなふうに落ち着いた楽しみ方ができそうです。
次回は、ラ・クッチーナのお店の歴史をひもときつつ、お店のこだわり、また、前編ではお伝えしきれなかったワインのことなど、盛りだくさんでお届けします。