こんにちは、たかなしです。
先週の1月9日(水)に、界外編集長と渋谷の街を散歩しました。
タイトルは「暖を求めて三千里」。
予定を立てるとき、「寒い時期だから、暖を求めて散歩するのは?」と編集長から提案があり、「いいですねー!」とテーマが決まったのですが、その日は本当に寒かった! 関東では初雪が降るかもしれないと天気予報で言われるほど、北風が強く、「寒い、寒い」とまさに暖かい場所やものを求めながらの散歩となったのでした。
ただ、それで終わらないのがシブヤ散歩新聞の自慢したいところ。お店やアートなど、散歩だからこそ出会える渋谷の一面を楽しんできました。
モヤイ像の裏の顔で待ち合わせて
そんな散歩の待ち合わせ場所は、南口にある渋谷モヤイ像の裏の顔。
シブヤ散歩新聞では、記念すべき第1回目の記事で、フリーライターのイト・タクヤさんが紹介しています。なぜ渋谷の街にモアイ像のようなモヤイ像が置かれているのかなど、イトさんの取材によってわかったモヤイ像の魅力について書かれているのでぜひご一読ください。
ちなみに、裏の顔のすぐそばにある立て札には、「SHIBUHANA GARDEN」と描かれています。これは、ボランティアの方たちが渋谷の街の花壇への水やりやゴミ拾いなどをする「渋谷Flowerプロジェクト(通称:シブハナ)」のこと。こちらも、マスコットキャラクターのくもっくるとあわせてシブヤ散歩新聞で紹介されていますので、ぜひお読みください。
「しぶキャラ散歩No.3 お花に、人に、街にもやさしい♡シブハナマスコットキャラクター 〈くもっくる〉」
渋谷センター街で見つけた、ORIGAMI
「さあ、どこに行きましょうか」
渋谷の街を見渡しながら相談した結果、NHK方面を目指すことに決定。
さあ、出発です!
渋谷スクランブル交差点を渡り、「渋谷センター街に行ってみましょう」と、歩を進めます。
渋谷センター街に入って徒歩数分のところには、以前、シブヤ散歩新聞で紹介した「白鳳」と「ヴェントゥーノ トーキョー」がありました。
「渋谷レジェンド散歩No.3 約50年続く渋谷センター街の中国料理店「白鳳」」
「渋谷20周年散歩No.1 白を基調にスタイリッシュにリニューアル!センター街のイタリアン「ヴェントゥーノ トーキョー」」
少し歩くと、界外編集長の視線が、通りの右側にある建物に向けられます。
外貨両替店、
のカウンター右に書かれた「origami」という文字。
見ると、入れ物の中にいろいろな色の折り鶴が重ねられていました。どうやらSNS等でこの両替店のことを投稿すると、もらえるようです。
「折り紙って、日本を象徴するものなのかなあ」と界外編集長。
調べてみると、折り紙は日本で生まれた伝統的な文化とのこと。外国人の目線で渋谷や日本を少し知ることができたようで、また外国人の方が喜んでくれるものが1つわかったようで、得をした気分になりました。
渋谷センター街で、いちごの食べ歩き
今度は左側の路地に界外編集長の視線が向けられました。
「青果食品店 妻利」です。
お店の方が野菜を店頭に並べる姿を見て、「センター街に青果店があるなんて!」と行ってみました。
笑顔で挨拶を交わした後、界外編集長が話しかけます。
「どんな人が買い物に来られるんですか?」
「あなたのような人ですよ」
お店のおじさんの軽快な受け答えに笑ってしまいました。
「あはは!センター街に青果店があるなんて、どんな人が来られるのか、気になって」
「飲食店の方が多いですね。外国人の方も来られますよ」
「おすすめはなんですか?」
「いちごです」
目の前に並べてくれた何種類ものいちごは、いずれもみずみずしくて美味しそう。同じ品種でも、形や大きさの違うものがたくさん並んでいます。
「飲食店で使われることが多いので、大きさや形にもこだわりのある方が多いんです」
なるほど、普通の青果店にはない発想です。
その中でも、「一番のおすすめ」と言ってくれたものを界外編集長がお買い上げ。
「いちごの食べ歩き」と、ほおばりました。
「美味しい!すごく甘い!」
界外編集長が「どうぞ」と言ってくれたいちごをごちそうになると、本当にすごく甘くて美味しい。
しかも、センター街でいちごの食べ歩きなんて、初めての体験です。何が起こるかわからないのが散歩のいいところ。いちごが食べたくなったら、「青果食品店 妻利」に立ち寄ってみてくださいね。
渋谷センター街を抜けて、しばらく歩いた後、右側の道に入ってみました。
こんなお店を通り過ぎて。
スペイン坂を通り過ぎて。
辿り着いたのは、漫画家であり映画監督である、大友克洋さんの漫画「AKIRA(アキラ)」のアートウォール。
現在、建て替え中の渋谷パルコの工事現場を囲うように展開されているもので、AKIRAの世界観を誰でも楽しむことができます。
「連載されていたとき(1982年~1990年)には、2019年は未来の出来事として描かれていたのに、もう今年のことなんですよね」とつぶやく界外編集長。2020年の東京オリンピックも早いもので来年の話です。そのとき、納得のいくかたちで迎えられる自分になれているだろうか、なりたい。そう思った会話でもありました。
大通りに出て、東京都渋谷区立勤労福祉会館前のスクランブル交差点を渡ろうとしたときに、界外編集長がまた気づきました。
「勤労福祉会館って何をするところ?」
勤労と福祉、なんとなくイメージはわくけれど、聞かれてみると説明ができません。
「福利厚生のことかな」
界外編集長、自分で答えを出していました。
歩き続けて冷えた体を暖めるためにも、ちょっと中に入ってみました。
旅行会社のチラシや区報、文化関連など渋谷区の情報が気軽に手に取れるようになっていました。渋谷区在勤の人は、体育館やトレーニング室、卓球室なども利用できるようです。
会社を設立したとき、渋谷区のお役所をめぐったという界外編集長。
「渋谷お役所散歩 No.1 会社をつくったら、どこに何を届け出たらいいか知ってますか?」
今回の散歩で、新たにリクリエーションの場を見つけることもできました。
「渋谷の真ん中に、卓球室だって!わたし、渋谷で会社の登記したから、申請したら使えたりするのかなあ?」
なんだか妙にうれしそう。そして、思いのほかこの会館で暖をとることもできたところで、ゴールのNHKへ。
代々木公園へ向かう並木道。散歩中は寒かったけれど、天気がとてもよく、気持ちよかった!
NHK。散歩はここで終了です。
暖を求めて三千里。約1時間の散歩コースをご紹介しましたが、いかがでしたか?
センター街でのいちご歩きやアートウォールなど、予想外の展開や渋谷ならではの活動に散歩のおもしろさを再確認した時間となりました。
「寒い、寒い」と言いながら散歩するのもいいものです。
お一人ででも、気の合う誰かとでも、ぜひ渋谷の今を歩いてみてくださいね。
最後に、ランチで食べたご飯の写真を紹介します。
葱料理のお店、美味でした。
たかなしまき
フリーライター。OL、業界紙記者、海外ガイドブックや美容雑誌の編集者を経て、現職。愛媛県で生まれ育っていた時から都会に憧れていたわたしにとって、渋谷界隈は歩いた分だけ東京のおもしろさに出会える街。現在、神奈川県在住ですが、何かと渋谷や表参道に出没しています。ふらーっと路地に入って探検したり、人間観察したり、気の向くままに歩くのがお気に入り。