今日のお散歩は、笹塚の「十号通り商店街」です。笹塚駅を出て、甲州街道を渡ってすぐのところにある、長さ200mほどの十号通り商店街。一般的な「渋谷区」のイメージとは全く違う下町っぽい雰囲気の商店街は、行き交う人が多く、いつも活気にあふれています。
<ササハタハツ散歩>とは
渋谷区主催の「まちづくりフューチャーセッション」を通じて発見したササハタハツ=笹塚・幡ヶ谷・初台地区の魅力をシリーズでご紹介するものです。ササハタハツを楽しめる散歩ルートとともに、たくさんの人に知ってもらいたい、訪れてもらいたいスポットを紹介していきます。
美味しいスイーツとコーヒー、一点ものの雑貨に会える「渋谷まる福」と「アトリエ福花」
商店街をお散歩する前に、近くにある穴場のカフェに少し寄り道しました。甲州街道から、十号通り商店街よりも1本代田橋寄りの道をから入ったところにある、こちらです。
<「渋谷まる福」の入り口。>
中に入ると、木の温かなぬくもりを感じるカフェスペースが広がっています。
<黒板に書かれたメニュー。>
コーヒーはおかわり自由なのがうれしいですね。
スイーツは、白砂糖やトランス脂肪酸を含む油を使用せず、国産小麦やアルミフリーのペーキングパウダーを使うなど素材にもこだわりが。保存料や添加物使っていないので、子どもと一緒に安心して食べられます。
珍しい商品も見つけました! 渋谷産のはちみつをかけて食べるカステラです。
<その名も 328(みつばち)カステラ! >
そして、ケーキのショーケースの横にはパンもあります。
こちらのパンは、渋谷区神宮前にある「TRUNK(HOTEL)」の中にある「TRUNK(STORE)」でも売られているんですよ。
そして、実はここ、「就労支援センター」なんです。パンもお菓子も、もともと専門店で働いていたプロの方と「就労支援センター」の利用者の方が一緒に作っています。
2階には、モノづくりをする「アトリエ福花」があり、そこで作られた雑貨がカフェの奥にならんでいます。
<手作りのバッグやポーチ。>
そして、一つ一つ顔が違ってとても味のあるヌイグルミも。
<「アトリエ福花」で利用者の方とモノづくりをしている石塚さん。>
これらの商品は「利用者の方が作ったものの個性を生かして商品化しています」と、石塚さんが教えてくれました。
ちょっと入るのに勇気がいるかもしれませんが、入ってみるとくつろぎの空間が待っていますよ。ケーキも雑貨も日によって置いているものが違うので、笹塚周辺に来たら気軽にのぞいてみてください。犬の「福まるくん」が目印です!
十号通り商店街
序盤からくつろいでしまいましたが、十号通り商店街を散歩していきましょう~。「十号通り商店街」の入り口に立つと、なんだか懐かしさを感じます。
昔ながらの店構えのお店がたくさんあります。
<創業45年。カウンターのみのお蕎麦とうどんのお店「柳屋」。>
朝6時15分から営業しているので、出勤前に食べにくるお客さんが多いそうです。
<カウンターにはいろいろな種類の天ぷらが。>
訪問したのが昼過ぎだったので売り切れてしまったものもありました。券売機はなく、直接注文を聞くスタイルも人情味があっていいですね。
商店街の途中にはこんな場所もありました。
商店街事務所の建物の一部を、ここを歩く人の「いこいの場」として開放してくれています。おむつ替えスペースやトイレも借りられ、子連れにはとてもありがたい場所です。
また、雨の日に傘を貸してもらえる「思いやり傘」もありました。さりげない気づかいがうれしいですね。
「いこいの場」でちょっぴり休憩して、再び商店街を歩きます。
目に留まったのは、さつま揚げ専門店の「愛川屋」。
<なかなかお目にかかれない種類のさつま揚げも!>
現在では冷凍のすり身を使ってさつま揚げを作るお店が多いですが、「愛川屋」さんは今でも生のお魚からさつま揚げを作っている数少ないお店です。
<旬のお魚を使ったさつま揚げをいただくことができます。>
毎回ブレンドするお魚は変わり、そのときに使われたお魚がお店のショーケースに貼られています。
いろいろ質問をするうちに、特別に中の調理場を見せていただけることになりました!
<魚とすり身を作るための機械。>
この魚たちが機械によって、すり身になり、さつま揚げに変わっているのです。
店長さんによれば「天候により仕入れが難しく営業が出来なくなることもあるが、作るからにはナンバーワンを目指したいので、生魚から作ることにこだわっている」とのこと。「添加物もあまり使いたくないので、基準値の1/10程度しか使用していない」というこだわりも聞かせてもらいました。
帰りに数種類のさつま揚げを購入すると、「おでんにするときは直前に鍋に入れてください」と教えてくれました。生魚から作った練り物の場合、長時間グツグツ煮るとおいしさが外に出てしまうそうです。知りませんでした!
帰宅してすぐに、ひと口味見をしてみたら、魚の味が濃くとてもおいしく、ついつい食べ過ぎてしまいました。今度はおやつ用(おつまみにも!)に買いたいと思います。
笹塚「十号通り商店街」は、人情味にあふれた昔ながらの商店街でした。近くにくつろげるカフェもあるので、のんびりと散歩を楽しみに出かけてみてください。
NPO法人 代官山ひまわり 吉野麻子
二児の母。日々成長する子どもたちに触発され、自身も色んなことに挑戦中。私たちが所属する「NPO法人代官山ひまわり」は、子育て世代の女性が、地域や社会とつながりを持ちながら、自分の居場所を見つけて楽しくはたらくための”新しいはたらきかた”を推進する団体です。今回、渋谷区主催の「ササハタハツまちづくりフューチャーセッション」に参加し、街の魅力を広く伝えるための記事作成を行っています。
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