iナントカと言われると、iPhone に iPad そしてiMac 的なものを想像してしまいます。POWERと言われると、パワーヨガとか、力強いもの、超能力的なものをイメージします。だから最初に 「I POWER 瞑想」という名前を聞いた時、勝手に妄想が膨らみました。科学的にパワーを引き出す瞑想? それともスピリチュアル系? いったいどんな瞑想なんだろう。
確かめるために、表参道駅からすぐのヨガスタジオ「Studio Beaura(ビューラ)」に行ってきました。Beauraは表参道のB1出口を出てすぐ目の前、スパイラルビルの中にあります。
ビルの5階がヨガスタジオ。
エレベーターで6階まで上がりスタジオに入ると、正面の全面張りの窓にはライトアップされた青山セントグレース大聖堂と夜景が浮かび上がり、幻想的な雰囲気です。ほかの参加者は、年配の男性や女性、同年代くらいの女性など。もうこの瞑想に慣れているという人もいれば、数回目の人もいます。初めての人は私だけでしたが、初めてでもリラックスできる雰囲気で安心します。
この瞑想クラスは、30分間のクラス。瞑想自体は実質15分間だというので、瞑想のクラスにしては短めです。いったいどんなクラスなんだろう、とワクワクしながら待つ時間も好きな時間です。
さあ、いよいよクラススタート。簡単な説明を受け、座ったまま上半身をほぐしたあとに I POWER 瞑想に入ります。座って目を閉じ、視線は眉間。呼吸は、吸う時にお腹をふくらませ、吐く時にお腹をへこませる腹式呼吸が基本のようです。シンプルな腹式呼吸や、吐く時に「ンー」という音を立てたり「アハム」と心の中で唱えたり、少しずつ呼吸のアレンジを加えていくのですが、それぞれ8回ずつ数えながらゆっくりとやっていくうちに、だんだん意識が呼吸に深く集中していくのがわかります。
「アハム」には「私は」という意味があるそうで、唱える時には感謝したい対象を一つ思い浮かべ、感謝の気持ちで唱えるようにと言われました。私が思い浮かべたのは夫・息子・娘の顔です(一つじゃなくて三つだけれど、「一つの家族」ということで!)。ありがとうという気持ちでアハムと唱えていくと、家族への感謝の思いが湧き上がってきて、愛おしさでいっぱいになりました。
さあ、そこから大事なステップに入ります。まずは自分のヴィジョン、夢や目標、こうなりたい姿を描きます。私は迷わず「あすの夕方には、原稿15本すべてをかき終えて、子供たちと一緒にゆっくり夕食を食べる」と決めました。はい、実はこの時、翌日中になんと15本!の原稿を書き終えるなくちゃいけないという、これまでにないほどに追い詰められた状況だったのです。(瞑想しに来てる場合じゃないような気もしますが、瞑想すれば集中できると思ってきちゃいました)
さあ、自分が太陽のポカポカとした光に包まれているようなイメージ、黄金に包まれているようなイメージをしながら、自分のヴィジョン、夢、目的を3回唱えます。唱えたら、自分が幸福で笑顔でいるイメージをします。かなったらどんな状態になっているのか。
「終わったーー!!」と15本の原稿を書き終えた解放感にひたりながら、子供と一緒に夕食を囲んでいる姿。「美味しいね」「みんなで食べるともっと美味しいね」。笑顔あふれるしあわせな時間ーー。思い描いていると、実際にそうできそうな気がしてきました。うん、できる。きっとできるぞ!
そして、瞑想の時間は終了。あっという間の15分でした。光に包まれながら、もっと座っていたかったなあと思うくらいです。始まる前に感じていた風邪っぽいイヤなダルさも、終わった時は和らぎ、頭もスッキリしました。
この瞑想は南インドにあるOne World Academyという瞑想の学校で開発された瞑想で、ヴィジョンが願ったように考えることで自分が本来持っている明確な判断力を引き出し、夢に向かって進んでいけるようになるそうです。つまりI POWER 瞑想とは、自分の( I )力(POWER)を引き出す瞑想だったんですね。
実質的に瞑想している時間は15分と短いので気軽に取り組めるし、ただ座って目を閉じているだけの瞑想ではないので眠くもならず、瞑想の入り口としてすごくオススメだと思います。18時からクラスがあるのは月曜日だけなので、会社帰りに寄って15分間の瞑想タイムを作ってみてはどう?
ちなみに原稿は、、、、すごく集中して書きまくったものの、翌日の夕食時点ではまだ8本でした。が、なんとなく目処が立ったので、夕食は子供たちと楽しく美味しく食べることができましたよ!
【店舗情報】
Studio Beaura
東京都港区南青山5-6-23 スパイラル6F
TEL/03-6434-1536
営業時間/11:00〜22:00(平日)、10:30〜19:00(土日祝)
http://www.beaura.jp
平地紘子(ひらち・ひろこ)
フリーライター/ヨガインストラクター。10年以上お堅い新聞記者だったのに、3年間のアメリカ生活でヨガインストラクターに転身。でもやっぱり、書くのも好き。かなり色黒なので「サーファー?」と聞かれるけれど、見かけ倒し。スッピンのまま自転車で中目黒界隈を駆け抜けているだけです。ヨガウェアで魅せる筋肉美が最近のプチ自慢。フィットネスやマッサージなど、体にいい情報をお伝えします!
yoga teacher HiRoko HiRachi