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CULTURE

渋谷ライブハウス散歩Vol.3 国内屈指のアーティストが大集合。和のバイブスで心を揺らせ!渋谷和音祭

「渋谷を起点に、和のカルチャーと洋のカルチャーが融合され、世界に羽ばたくアーティストが生まれるステージを創りたい!」。そんな思いから、民謡歌手で音楽家の伊藤多喜雄さんとライブスタジオTAKE OFF7がタッグを組んで実現した「渋谷和音祭」。和楽器を現代風にアレンジした音楽をライブ体験できるイベントです。5月10日に行われたライブの様子をレポートします!

日本語と英語がごちゃまぜに飛び交うフロア内

開場を待ちかねたように、お客さんが続々と入ってきたTAKE OFF7。1ドリンク制のため、ドリンクカウンターにはあっという間に列ができていました。カウンターには、こちらの記事にご登場くださった後藤さんの姿も。
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私も列に並んでいると、後ろからも前からも、英語のおしゃべりが聞こえてきました。後藤さんに聞いてみると、この日はシンガポールマネジメント大学(SMU)の学生さんが日本文化を学ぶ目的で30人ほど来場しているとのこと。「渋谷から世界へ」のコンセプトがそのまま形になったような空気感を味わいながら、渋谷和音祭、満員御礼でスタートしました。

和洋折衷のお祭り騒ぎバンド!「寿BAND」

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最初に登場したのは「寿BAND」。津軽三味線・尺八、そしてダンサーの3人からなるバンドです。「今日も思いっきり騒いでいきましょう!」津軽三味線兼ボーカルの佐藤“ミッチェル”通芳さんのパワフルな煽りで、会場のテンションも最初から上がりっぱなしです!

速弾きの三味線にパワフルなボーカル、白鳥“WHITE♢BIRD”さんの演奏する尺八のエモーショナルな音がかぶさり、うねるようなリズムに合わせて、ダンサー今井“みゅうみゅう”美幸さんがステージ狭しと踊り回ります。

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いつのまにかフロアの真ん中に運び込まれていた梯子。お祭りのやぐらのように、シンガポールのお客さんも日本のお客さんも一緒になって、周りをぐるぐると練り歩きます。

観客が拳を突き上げリズムを刻む姿はほとんどロックのライブ!・・・なのですが、その掛け声が「エイヤサッサ!」となっているのは和音祭ならでは。和洋折衷のエネルギーが大爆発したステージでした。

じっくり聴かせます。TAKIO THE TRIO

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続いて登場したのは伊藤多喜雄さん率いる「TAKIO THE TRIO」。三味線の岩田桃楠さん、尺八の瀧北榮山さんによる静かなイントロに続いて伊藤さんが登場し、会場は一瞬わっと盛り上がりますが、伊藤さんが一声発したとたん、すっと静まり返り、あとはただただ唄に引き込まれていきました。

寿BANDが和洋折衷ならば、TAKIO THE TRIOのパフォーマンスは和そのものの民謡の世界です。優しく、ときに切々と語りかけるような伊藤さんの声が、胸に沁み入ってきます。ブルースやフォークソングに似ていますが、日本語である分、より直接的に揺さぶられるものがあるのかもしれません。

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三味線や尺八の音があんなにかっこいいものだというのも初めて知りました。岩田さんと瀧北さんは東京芸大で学んだ若手のホープ。和音祭のようなイベントを通じて若手とレジェンドのコラボレーションが生まれているのは素敵ですね。

太鼓は国境を超える。ZI-PANGスペシャルカルテット

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TOKIO THE TORIOがはけたあとに続々と運び込まれてくる太鼓。ラストは、太鼓ユニットZIPANGとバイオリニスト望月ゆり子さんのスペシャルユニットです。

お腹に響く和太鼓の音も、全員の間合いがばちっと決まる瞬間も、流れるようなバイオリンの音色もとにかく気持ちいい!お客さんも、思い思いに手拍子をしたり、体を揺らしたりして楽しんでいます。

海外での公演経験も豊富だというZIPANGのみなさん。

「Singapore!」「Yeah!」
「Japan!」「Yeah!」

と、リーダーの林田ひろゆきさんがリードするノリノリのコールアンドレスポンスで、会場全体がさらに一体感に包まれます。

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今回の渋谷和音祭がステージデビューとなる澀谷空汰さん。なんと高校一年生なのだそう。応援!

最後はみんなで「ソーラン節」!

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「多喜雄バンドに誘ってもらったのがぼくの太鼓人生の始まり。いまここに立っているのも、多喜雄さんとの出会いがあったからこそです」と話す林田さん。林田さんのみならず、今日出演のアーティストは伊藤さんとの縁がきっかけで集まってきたのだそうです。

そんなわけで、アンコールは伊藤さんの大ヒットナンバー「TAKIOのソーラン節」を出演バンド全員で。「みんなで踊りましょう!」という伊藤さんの呼びかけに応え、飛び入り参加で踊るお客さんたち。シンガポールの大学生も見よう見まねで踊ってくれました。「どっこいしょーどっこいしょ!」の掛け声もすっかり覚えてもらえた様子。こうなると、もう国籍も年齢も関係ありませんね。ライブがはけてからも、会場のあちこちで「どっこいしょ!」の声が響いていました。

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ライブ終了後、シンガポールの大学生2人に感想を聞いてみると、

「とても楽しかった!エネルギーがすごくてびっくり!」

「尺八の音を初めて聴きましたが、風のようでとても美しかった。来てよかったです」

と、それぞれに魅力を感じてくれていたようです。日本生まれ日本育ちの筆者にとっても、これまで近いようで遠かった和の音楽の魅力に触れる、とても貴重な時間になりました。日常をすこし離れ、生のパフォーマンスに触れられて、アーティストともお客さん同士とも一体感を感じられる・・・ライブって、やっぱりいいですね!

infomation
ライブハウスSHIBUYA TAKE OFF 7
〒150-0042
東京都渋谷区宇田川町32-12 アソルティ渋谷B1F
https://www.kox-radio.jp/takeoff7/

八田吏(はった・つかさ)

hattatsukasaライター。産前産後の家庭と産前産後の家庭とサポートのプロをつなぐマッチングサイトMotherRingディレクター。。自宅から一番近い繁華街が渋谷なので、映画に行くのも友達とのお茶も、本や洋服などの買い物も、だいたい渋谷区内で完結しています。

 

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