渋谷一駅散歩とは
「渋谷一駅散歩」というお散歩マップをご存知でしょうか。「渋谷の魅力を歩いて発見してほしい！」と、東京商工会議所・渋谷支部が作成し、ウェブ上で公開している全10コースのマップです。渋谷には世界的、全国的に有名なスポットがいくつもありますが、それ以外にも、お散歩だからこそ出会える路面店や特色ある商店街、歴史・文化的施設、公園の緑など、魅力あるスポットがたくさんあります。そんな魅力をもっともっと知ってほしいという思いで作られたマップなのですが、実は、この「シブヤ散歩新聞」も同じ思いで作られている東京商工会議所の取り組みなんです！　今回の連載では、「渋谷一駅散歩」のルートを実際にお散歩してみました。ぜひ参考にしながらも、ご自分だけの一駅散歩を楽しんでみてください。

秋めくこの頃、おさんぽの季節

街中を歩くと、金木犀の香りがほんわり漂う。秋が色めき始めた今日この頃。夏も次第に薄れゆき、気温もほどよく落ち着いて参りました。

さて、外を歩きやすくなったこういう時期にこそおさんぽです。

今回は、「のんびりと街並みを観察＆美味しいものをとにかく食べたい！」とふと思った末に、代々木八幡へとおさんぽへ行ってきました。のどかに街を眺めるような、そしてワクワクと探検するような気持ちで読んでもらえればと思います！

こんにちは代々木八幡

小田急線に乗り、しばし電車に揺られて代々木八幡駅へ。

白い木材を取り入れた駅の造りそのもののお洒落さに感動しつつ、改札を出ました。

代々木八幡をパッと眺めたところ「風情がありつつも垢抜けた街」。

人の暮らしを思わせるお店や犬の散歩をしながら歩く人たちのなかで、ちらっと眼を向けてみると「絶妙にカッコイイ！！」ものがアクセントのようにチラホラ。

例えば、道なりに歩いているときに目に入った街灯。ほの白く少し黄味がかった明かりにグルグルと巻かれた電飾。ドーンとインパクトがあるわけではないけれど、目に入ると思わず心がときめくようなオブジェクト。

「駅から感じていたけれど、センスのいい街だなあ」とぼんやり思いながら、おさんぽはまだまだ続きます。

日常のなかで「ちょっと贅沢」

「とにかく美味しいものが食べたい！」

さんぽしながら、訴えてくる空腹と相談して軽食の時間をとることに決定。「なにを食べようかな～」としあわせな悩みでいっぱいになりつつ小道をテクテク。

小道をあるきながら迷った結果、前から気になっていたパン屋さん「365日」に行ってみることにしました。

お店から漏れるオレンジ色の明かりにうっとりしつつ店内へ。ショーケースのなかには「もはや芸術品では？」と言いたくなるような美しいパンたちが顔をそろえます。

店員のお兄さんに「オススメありますか？」と尋ると、「このパンが人気ですよ」とチョコレートの粒が挟まった表面に金箔がちらりとトッピングされているパンを勧めてくれたので思い切って購入。

食べてみると、チョコレートの粒はサクサクしていて光沢が美しいだけでなく味もバッチリ。一緒にサンドされていたチョコレートのクリーム同様、甘すぎずちょっぴりビターでなんだか贅沢している気分。パンも食感が軽くて食べやすい、丁寧な味わいのお昼ごはんでした！

こんなところにお地蔵様

小腹を満たしたところで、またもテクテク歩いていると不思議なものを発見。

賑やかな大通りも好きだけれど、「なんだこれは」と頭にクエスチョンマークが浮くような謎を見つけられる小道もなかなか乙なもの。その証拠にこんなものを見つけました。

まじまじと観察しながらぼんやりとイメージ。

「地名に『八幡』とついているくらいなので、お地蔵様があってもおかしくはないのでは？」「鈴や小銭が備えられているけれど誰が置いたものなんだろう」。

いろいろと考えながらお地蔵様の顔を見つめてみるも、にこやかに笑っておられるのみ。それも何故こんなに目立たないところにポツンといるんだろうか。

趣をたたえながらも、どこか謎のある土地・代々木八幡。おさんぽの続きは後編にて。

【365日】
住所/〒151-0063 東京都渋谷区富ヶ谷1-6-12
TEL/03-6804-7357
営業時間/OPEN 7:00 – CLOSE 19:00
定休日/2月29日
https://ultrakitchen.jp/brands/#b365

空峯千代（そらみね・ちよ）

ノラねこクリエイター。「心に素直であること」「常にクリエイティブであること」「己の美学に則ること」を信条としています。 ライティングをメインに、場所や事柄にとらわれず、”Interesting”を追い求めて仕事を請け負います。現在、ゲストハウスで生活中。
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