本と本屋の未来の扉を開くプロジェクト
2007年に創業した人とまちを繋げる本屋「SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS(SPBS)」。代表の福井盛太さんと「新しい本屋を一緒に作ろう」というホリエモンこと堀江貴文さんの共同出資により誕生し、本屋と編集部の運営を掛け合わせ、またギャラリーやセミナーの運営を行われています。
2020年5月に新型コロナウイルス感染拡大防止への対策で店舗が休業した際には、本と本屋の未来を創造するための取り組みを応援してもらいたいと、クラウドファンディングに挑戦しました。クラウドファンディグの企画の中で、人との繋がりから、小さな「あたりまえ」をデザインする「SMALL STANDARD SHIBUYA(SSS)」との協同で立ち上げたSPBS THE BOX。今回はSPBS本店店長・黒澤雄大さんにSPB THE BOXについて取材をしました。
SPBSとSSSの出会いのきっかけ
SMALL STANDARD SHIBUYA(SSS)のメンバー3名が2年間運営していた「渋谷区100人カイギ」は、渋谷区内の在勤者と在住者が対象で毎回5名が登壇し20回の構成で行ってきました。2019年11月に20回目が終了し、その後、新型コロナウィルス感染拡大、また、渋谷の大規模開発が進む中で、もともと渋谷にあった、個人の思いを文化にしていくような、新しい取り組みができないかと考えていました。
人を集めてイベントをするのではなく、繋がりを作っていく中で思いを共有し、新しい人の繋がりや出会いが作れないか――。そんな思いから、2020年5月に任意団体「SMALL STANDARD SHIBUYA」を立ち上げたそうです。
そんな時に、SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS(SPBS)のクラウドファンディングで「あなたも企画者になれる」というリターンを知り、「本を通して人をつなげる」をテーマにした企画を提案したことがきっかけで、”SPBS THE BOX”のプロジェクトを協同で立ち上げることになりました。
クラウドファンディング終了後の2020年夏頃から、本格的な企画会議がスタート。その中で、「本屋から街に本が飛び出していくように、いろいろな場所に本が点在していたら面白いのではないか」というアイディアが生まれました。
人とまちがつながるSPBSの一箱支店
SPBS THE BOXとは、「BOX支店長」の選書により10冊の本を並べた箱を「一箱支店(SPBS THE BOX)」と名づけ、小さな本屋に見立てたものになります。BOX支店長はSPBSで選書トレーニングを受けた後、各BOXが置かれる店舗の方とのインタビューの中からお店の文脈に沿った本を選んでいきました。
本を購入し読者となるには、まずはSPBS本店でチケットを購入します。SPBS THE BOXのある場所で現在取り扱いがある店舗は4つあり(小池精米店、クリエーションスクエアしぶや、.andwork shibuya、渋谷のんべい横丁会津)チケットにランダムに記載された店舗で本を選ぶ仕組みとなっています。
※私立珈琲小学校は移転準備のため5月15日で終了。
購入したチケットには小池精米店と書いてありました。小池精米店はどのようなお店なのか、またそこでどのような本と出会えるのか、宝探しにいくような気持ちになります。
奥渋谷にある本のそばにある暮らしをイメージした本屋
SPBS本店には、「本がある生活を楽しんでいただきたい」というコンセプトがあります。そのため、本だけでなく、不定期で開催されるフェアやギャラリースペースでの展示、そして、スタッフが選んだこだわりの雑貨類などもあり、本をどのようにしたら手にとってもらえるかのきっかけ作りをされています。また、本の並べ方や、店内の棚にもこだわりがあり、年代ごとの有名なデザイナーの作品を模した棚を使用されています。
店内のギャラリーには優しい色合いの素敵な絵が飾られており、思わず見入ってしまいました。
2週間から1ヶ月のサイクルで開催しているフェア。取材した日は、インドの伝統技法である木版プリントを用いて作られたハンカチやワンピースが置かれていました。
香水、靴下、フレグランス、ボディケアなど、スタッフが選んだ生活にまつわる雑貨も置いてあります。本がある生活を楽しんでいただきたいというコンセプトがあるため、本をどのようにしたら手にとってもらえるか、きっかけを作られています。
SPBS本店の選書の仕方は7名の担当者が、好き、推したい本からメインの本を選び、メインの本のテーマに連想している本を選び並べていきます。こちらの棚は「考え方」をテーマにしたコーナー。全ての本を読みたくなるような仕組みづくりがされています。
こちらは、藤岡拓太郎さんが描いたSPBSオリジナルのTシャツと巾着袋で限定販売されています。
本だけではなく、様々な出会いと発見があるSPBS本店は時間を忘れてしまう場所でした。次週はSPBS THE BOXで購入したチケットでどのような本との出会いがあったのか、また小池精米店はどのような思いで米を販売されているのかご紹介していきます。
【店舗情報】
SPBS本店
住所:東京都渋谷区神山町17-3 テラス神山1F
電話:03-5465-0588
営業時間:11:00-20:00 (短縮営業中、イベント等により変更あり、不定休)
SPBS THE BOX参加方法:SPBS本店でチケットを税込1,100円で購入
参加費に含まれるもの:SPBS THE BOXプロジェクトで選書された書籍、SPBS THE BOXプロジェクト参加
申し込み方法:SPBS本店及びSPBSオンラインショップで申し込み
オンラインショップのチケット購入先:
http://store.shibuyabooks.co.jp/item/1711645648814.html
定員:50名
チケット販売期間:2021年4月11日(日)〜6月29日(火)
https://www.shibuyabooks.co.jp/spbs/
坂本 和保(さかもと・かずほ)
Zoom講師歴4年/ZOOM de マルシェ運営/ドリームプランナー認定トレーナー/ママの笑顔は家庭円満の秘訣がモットー。ライフイベントの変化があっても自分らしく輝き経済的にも自立するをテーマに Zoom×ライブ配信を活用した新しい働き方をご提案しています。ママのお役立ち情報や、仕事の打ち合わせにオススメな場所などをお伝えしていきます。
坂本和保ブログ