デリケートゾーン、何で洗っていますか?
ボディソープ、それとも石けん?
日本では、体と同じもので洗うのが、ごくごく一般的だと思います。
ところが海外では、女性のデリケートゾーンは専用のソープで洗い、専用のクリームでケアするのが当たり前!なんだそうです。
私も、最近までまったく知りませんでした。
(正確にいえば、アーユルヴェーダのサロンを開いている友人からインド製のデリケートゾーン専用ソープの試供品をもらったことはありますが、「へえ、こういうのがあるんだねー」くらいで、特に関心を抱かずにいました)
でも実は、デリケートな部分だからこそ、刺激の少ない肌にあったもので洗うことが大切! そして、きちんとお手入れしないと、それがさまざまなトラブルの原因になってしまうのだそうです。
例えば、ムレ、かゆみ、黒ずみ…… そして、ニオイ。
心当たり、ありませんか?
さらに、大きな声で言うのははばかられますが、海外の男性の間では、日本の女性のデリケートゾーンはあまり衛生的ではないことで知られているとか……!
ちょっと、ショックですよね。
そんな日本人女性の現実を、誰よりも早く直視させられた女性がいます。バルドゥッチ淳子さん(写真右)。
デリケートゾーンをケアする習慣を日本人にも根づかせようと、日本発デリケートゾーンのお手入れブランド「トレスマリア」を2017年に渋谷の地で立ち上げました。
バルドゥッチさんのちょっと恥ずかしかった経験と、そこから得た意外な効果とは!?
国際結婚しているバルドゥッチさんのパートナーはアルゼンチン人。20代の付き合いはじめのころ、バルドゥッチさんのショーツを見て、パートナーが言ったそうです。
「そんな大きなショーツ見たことがない。まるでバスタオルみたいだ!」
バスタオル!
言われた方も衝撃ですが、祖国アルゼンチンでは紐ショーツしか見たことがなかったパートナーも、さぞかしびっくりしたんでしょうね。
バルドゥッチさんは、すぐに紐ショーツを買いに行きました。ところが、履いてみたら、アンダーヘアがはみ出してしまうではないですか! そこですぐに脱毛を決心し、ようやく“小さくて可愛い”紐ショーツを履けるようになったそうです。
これで無事、ハッピーエンドとなったわけですが、ここで思ってもいなかった“良い変化”がデリケートゾーンに現れたといいます。
「脱毛後のデリケートゾーンを顔と同じようにお手入れしたくなったので、専用のソープとクリームでお手入れするようになりました。そうしたら、生理中にデリケートゾーンに起こっていたムレやかゆみが一切なくなったんです。それまでは毎月、“そういうものだ”と思って不快感を受け入れていたので、なんていいケアなんだ!と思いました」
海外にはあるのに、日本にはない!
デリケートゾーンのケアの大切さに気づいたバルドゥッチさんですが、日本製の専用ソープやクリームを探しても見つけられなかったといいます。海外のドラッグストアやスーパーでは生理用品と一緒に並んでいるのに、日本にはなぜか、ケアする文化が入っていなかったのです。
「私は化粧品業界の海外事業部で働いていたので、いろんな国の市場を見ていましたが、海外ではデリケートゾーンのケアは女性の生理用品と同じように必要なものと理解されていました。女性のウエルビーイングや健康といったコーナーで、生理用品の隣に当たり前のようにケア用品が置かれているんです。
というのも、デリケートゾーンの雑菌をそのままにしておくと、腸内に雑菌が入ってニオイの原因になるだけでなく、免疫力も下がってしまうんです。でも、女性が社会進出して、もっと社会貢献活動をしていくためには、健康で長生きしていかないといけない。だから始まったケアなんだそうです」
デリケートゾーンを清潔に保つことで、体内を健やかに保ち、女性の社会進出を後押しするーー。
その考えに共感したバルドゥッチさんは、日本人の皮膚や脱毛状況に合った日本製のケア用品を作ろうと決意し、婦人科医と共同開発を始めました。そして、できたブランドが「トレスマリア」です。
母から私へ、私から娘へ ーートレスマリアというブランド名に込めた思い
日本と海外とのもう一つの違いは、海外では子どもの頃からデリケートゾーンのケアをしていること。
「海外ではお母さんがきちんとお手入れしている姿を娘さんが見ていますし、お母さんが娘さんにもケアの大切さをしっかり伝えています。10代の頃から婦人科に行って医師に見せていることもあり、キレイにする習慣がつくんですよね」
一方で、ケアする習慣が根付いていない日本では、お母さんが手入れをしないし、そもそも手入れの方法を知らないため、子どももケアの方法や大切さを知らないままに成長していきます。
「今7歳の娘が3歳の時に、娘の友だちが泊まりに来ました。ぼうこう炎が流行っていて、トイレにいけば『しみるからイヤ』といってちゃんと拭かないし、お風呂に入っても『しみて痛いから洗えない』って言うんです。拭かないし洗わないから、さらに赤く腫れ上がっての悪循環。
そこで、トレスマリアのソープで洗うように教えてあげたら、しみないのでちゃんと洗うようになったんです。トイレでの拭き方も教えてあげて、洗った後にクリームで保湿することも教えました。
体がキレイで快適な状態を知っていると、不快な時にすぐに気づけるようになると思うんです。子どもへ伝えていくことの重要性に気づかされましたね」
弱酸性・低刺激のトレスマリアの商品は赤ちゃんも使えるので、出産準備品として、母子のために用意することをオススメしているそうです。
「それまでお手入れをしてこなかった女性も、産前、産後にはデリケートゾーンのケアに意識が向きます。そこで自分のために使い始めると同時に、赤ちゃんのケアにぜひ使ってもらい、子どもの頃からデリケートゾーンをケアすることが習慣化するといいなと思っています」
ブランド名「トレスマリア」には、まさにその思いが込められています。
「トレスは、スペイン語で『3』。マリアは、マリア様。3人のマリア様は、母・私・娘、3世代の象徴です。デリケートゾーンのケアが、お母さんから娘に、しっかり大切なこととして伝わっていきますように、という願いを込めてつけました」
母から私へ、私から娘へと伝えていくものはたくさんあるけれど、その中の一つに、デリケートゾーンのケアが入るのが当たり前になる日が間もなく来るーー。バルドゥッチさんの話を聞いていると、そんな予感がします。我が家の小学生の娘も、トレスマリア製品を使い始めましたよ!
次週、5月22日公開予定の後編では、デリケートゾーンのケアがもたらす、さらなるメリットについてお伝えしたいと思います! 特に更年期世代の方々は、必見ですよ! お楽しみに!
【ブランド情報】
トレスマリア:http://www.tresmaria.com
Facebook:https://www.facebook.com/TRESMARIA.tokyo/
Instagram:https://www.instagram.com/tresmaria.tokyo/
平地紘子(ひらち・ひろこ)
シブヤ散歩新聞・副編集長。フリーライター/ヨガインストラクター。10年以上お堅い新聞記者だったのに、3年間のアメリカ生活でヨガインストラクターに転身。でもやっぱり、書くのも好き。かなり色黒なので「サーファー?」と聞かれるけれど、見かけ倒し。スッピンのまま自転車で中目黒界隈を駆け抜けているだけです。ヨガウェアで魅せる筋肉美が最近のプチ自慢。フィットネスやマッサージなど、体にいい情報をお伝えします!
yoga teacher HiRoko HiRachi