東京ジャーミイを後にしたわたしとかわいい年下のお友だち、澄恵ちゃん。澄恵ちゃんは昨年12月、この「シブヤ散歩新聞」で晴れてライターデビューしたので、名前をもう出してしまいます(澄恵ちゃんの記事「渋谷エスニック散歩 No.1 スタミナつけたい欲張り女子は「Mi Choripan」でソールフード!」)。わたしと澄恵ちゃんは、一度代々木駅に戻って南口から延びる代々木上原南口商店街から散歩をスタート。
歩き始めて数分後、澄恵ちゃんは言いました。
「大学時代、ここで先生とお茶したことがあるんですよ。課外授業に1時間早く着いちゃって、そしたら先生も同じだったみたいで、ふたりでコーヒー飲んで待ってたんです」。
「へえ」。
「コーヒーが美味しいんですよ」。
店名は「茶望瑠」。
この喫茶店、「茶望瑠」と書いて「さぼーる」と呼ぶそうです。まあ、なんてサボりたくなるネーミング。店主はそれを望んで名付けたのでしょうか。
そしてこの商店街、「音楽村通り」とも呼ばれているそうです。
歩を進めると、スリッパ専門店なるお店も見つけました。しかも店名は「株式会社トミー工芸」。スリッパなのに、トミーと工芸。看板の紳士は眼鏡をかけている。トミーさんでしょうか。何かとこだわりがありそうです。
店舗セキュリティ責任者の冨澤良雄さんに、電話取材してみました。
たかなし「スリッパ専門店は初めて見ました。どんな経緯でスリッパ専門店になったのでしょう?」。
冨澤さん「もともとインテリア関係の物販や内装の会社をしていたんです。ネットショップでスリッパがすごく人気が出て、それでスリッパ専門店になりました」。
たかなし「スリッパが!? それはなぜでしょう?」。
冨澤さん「30㎝以上の大きなサイズが揃っていたからみたいです。今ではそれがうちのウリにもなっています」。
たかなし「すごいですね! 看板もおしゃれですよね。メガネがすてきです。冨澤さんがモデルですか?」。
冨澤さん「そうだと思います。僕が眼鏡かけているので。デザイン会社にいくつか作ってもらった中から決めました」。
たかなし「へえ、そうなんですね。今日は貴重なお話をありがとうございました」。
ずんずん歩いていくと、見つけたのはこのパン屋さん。昔、パンの会という同好会に入っていたことがあるわたし。その会員さんに一目置かれてたパンのひとつがこのルヴァンのパンなのでした。ずっと行きたくて行きたくて、でも行けずにいたルヴァンと代々木散歩でこうして出会えるなんて。店内に入ると、写真でよく見ていた天然酵母のパンがお行儀よく並んでいました。
人気商品のひとつ、おぐらあんぱんを買って澄恵ちゃんと半分こしました。しっかりとした餡の甘さを外側ぱりぱり、中はふわふわの酵母パンが包み込む。互いに引き立て合う味わいがなんとも美味でした。
ルヴァンを出て、てくてく歩くわたしたち。
現地点はここ。
とりあえず澄恵ちゃんとの散歩は終了です。たくさん付き合ってくれてありがとう。また散歩しようね。
【店舗情報】
スリッパ専門店Tomy’s(株式会社トミー工芸)
東京都渋谷区上原1-32-17
TEL/03-3469-4551
営業時間/月〜金 10:00~19:30 土 10:30~18:30(実店舗に準じます)
定休日/日・祝
http://www.tomy-kougei.com/
たかなしまき
フリーライター。OL、業界紙記者、海外ガイドブックや美容雑誌の編集者を経て、現職。愛媛県で生まれ育っている最中から都会に憧れていたわたしにとって、渋谷界隈は歩いた分だけTOKYOのおもしろさに出合える街。現在、神奈川県在住ですが、何かと渋谷や表参道に出没しています。ふらーっと路地に入って探検したり、人間観察したり、気の向くままに歩くのがお気に入り。子どもが伸びる「体験型教育」情報サイト『のびるWEB』の編集人。
のびるWEB