みなさまこんにちは！ シブヤ散歩新聞・編集長の界外（かいげ）です。
実は私、会社を設立したんです。これまでフリーランス、いわゆる個人事業主としてやってきたのですが、思い立って会社にしてみたのです。
そうしたらですね、非常にたくさんの手続きが必要だとわかりまして。ちなみに、会社の事務所は渋谷区にあります。よって、届け出を出す先は渋谷のお役所になります。そして、これまで渋谷の街をたくさん散歩してきましたが、行ったことのないお役所がたくさんあることに気がつきました。そこで、みんなが知らない（もちろん、知ってる方は知ってると思いますが（笑））お役所のことをお伝えしようと思い、今回の記事を書くことにしました。
まず最初に訪れたのは、法務局。私はこれまでの人生で、一度も訪れたことのない場所です。一体どんなことをしている場所なのか、ネットで法務局のサイトを開くと、「登記、戸籍・国籍、供託等の民事行政事務と訟務事務及び人権擁護事務を行なっております。」とトップページに書いてあります。うん、あんまりよく分からなかったですが（笑）、会社の登記簿謄本が必要なときは法務局に行けばいいようです。
東京法務局渋谷出張所は宇田川町にありました。NHKの近くです。渋谷駅から徒歩10分強くらいでしょうか。
発券機に四苦八苦しながらようやく入力が済み、窓口の担当者のところへ行くと「さっき、何度もやり直して困ってたでしょう？ 手続きできたみたいでよかったです」と言われました。見られていたんですね、お恥ずかしい（笑）。「人生ではじめて来ましたよー」と言うと「近いうちにまたどうぞ」とのこと。そんなに積極的に来たいところでもないのですが、きっとまた来ますね（笑）。
無事に発行された謄本をもって、次は税務署へ。税務署は個人事業主の頃にも確定申告で何度かお世話になっています。渋谷の税務署は……とMap検索をすると、あれ、法務局と同じ場所？！ そういえば建物に「渋谷地方合同庁舎」と書かれています。なるほど、合同、なわけですね。
今回の手続きで最大の山場は税務署での手続きです。「法人設立セット」と書かれたA4の茶封筒の中をのぞくと、たくさんの申請用紙が入っています。
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・法人設立届出書
・青色申告の承認申請書
・源泉所得税の納期の特例の商人に関する申請書
・給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書
・棚卸資産の評価方法の届出書
・減価償却資産の償却方法の届出書
・法人（設立時）の事業概況書
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が入ってました。お、多い……。
しかも、「法人設立届出書」以外は2枚入っていたのです。「書き損じたときのために入れてくれてるのかな。親切だな」と思っていたら、そうではなく、2枚同じものを書いて、1枚は提出し1枚は受付印をもらって、持ち帰り保存するようにとのこと。（なぜ、このデジタル時代に同じものを2枚書くのでしょうか……）という心の声は心の中にしまい（笑）、その日は税務署を後にしました。渋谷税務署の開庁時間は17:00まで。その時、すでに16:50。今から記入していてはとても間に合わないので、持ち帰ることにしました。ちなみに、渋谷駅から徒歩10分強の場所です。その日はやけにヒールを履いた足が痛かった気がします（笑）。
＜後日談＞
「2枚も手書きした！」という話を知人にしたところ、「それ、コピーでもいいんだよ」とのこと。そうだったのね……。だれか教えてほしかったです（笑）。
翌々日、朝一に改めて渋谷税務署へ。すでに自宅で記入を終え、独自の書式でつくった
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・貸借対照表
・株主名簿
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もきちんと揃えて、ドヤ顔で担当者に提出しました（笑）。「はい、すべて確認しました。では、この法人設立届出書は渋谷都税事務所にも提出してください」とのこと。ええ！税務署って、ひとつじゃないんですかー！！ （なぜ、税務署間で情報のやりとりをしないのでしょうか……）という心の声は心の中にしまい（笑）、渋谷都税事務所へは後日改めて行くことにしました。なぜなら、渋谷都税事務所は恵比寿（2018年4月現在は仮庁舎のため、恵比寿ガーデンプレイス内にあるのです）にあり、ちょっと距離があるからです。
ちなみにその時、私の頭の中ではこの歌がリフレインしていましたとさ。
税務署のあとは渋谷区役所へ（こちらも現在、仮庁舎となっています）。
ところが、区役所で手続きするものはないとのこと。ネットで調べた情報には、区役所にも行くように書いてあったのに！ どうやら、特別区（23区）に事務所がある場合、区役所への届け出は不要のようです。そうか、だから渋谷都税事務所に行くのだなとはじめて理解しました。
次は渋谷労働基準監督署へ。正直に言えば、ここでも手続きすべきものがあるのか、はっきりわかっていませんでしたが、聞いてみるしかないと思い足を運びました。
案の定、今の私には手続き不要でした。なぜなら、従業員が存在しないからです。会社という名のひとりぼっちなので、なにも届け出る必要がないとのこと。「従業員を雇うようになったらまた来てくださいね！」とのことでした。よし、がんばって、手続きが必要なくらいになろう（笑）。
なんだか調子づいてきたので、その足で渋谷年金事務所へ。東京法務局渋谷出張所、渋谷税務署、渋谷区役所、渋谷労働基準監督署、渋谷年金事務所はすべて宇田川町近辺にあります。うまく回れば1日ですべての手続きを完了できそうな場所にあるのですねー。
年金事務所の担当者は私のような初心者にもとても親切で、一つひとつ丁寧に教えてくれました。
担当者「40歳から介護保険料が増えるので、保険料が上がります。あなたはまだ40歳じゃないから必要ないね」
私「いえ、今年40歳になります」
担当者は私の顔をまじまじと見ながら「え、そうなの？」
私「いやいやー、お気づかいありがとうございます！」
担当者、失笑。
担当者「あとは月の報酬額によっても変わります。といってもわかりにくいと思うので……仮に月額71万円で見てみますか」
私「いやいやー、立ち上げたばかりでそんなに報酬ありませんよ。お気づかいありがとうございます！」
担当者、失笑。
煩雑な手続きの中でも人間味を感じる、楽しい時間でした（笑）。
日を改め、最後のお役所手続きとして、渋谷都税事務所へ。すでに渋谷税務署で書類を書き終えていたので、受付印をいただいてあっけなく終了。これにて会社設立のお役所手続きはいったん終わりました。おつかれさま、私！
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シブヤ散歩新聞ではお店の紹介記事が多いのですが、街をよく見てみると、こういったお役所があったり、BtoBの企業がたくさんあったりするのだろうなと、今回のことを通して改めて感じました。今後は、そんな知られざる渋谷の場所ももっともっと紹介していきたいと思いました。
公私混同？ のような記事ではありますが、あなたがもし、なにかやってみたいことが見つかり、それを会社という形でやってみたいときがきたら、この記事がちょっとした励みになるといいなと思っています。こんなてんやわんやな形でもできたのだから（笑）、きっと、誰にでもできますよ◎ ただし、この記事はあくまでひとつの体験記であって、個人の主観や誤解が幾分か含まれていると思います。もし、正確なことが知りたい場合は、専門機関や専門家にお問い合わせくださいね。
ではでは、みなさまがチャレンジする日を陰ながら応援しています！
界外亜由美（かいげ・あゆみ）
シブヤ散歩新聞・編集長。クリエイティブ・ディレクター／プロデューサー／コピーライター。三重県の伊賀市、忍者の里出身。ちなみに、界外（かいげ）は本名です。東京に来て10数年目。いつ来てもワクワクする渋谷の街が好き（いまだに渋谷駅で迷う。方向音痴……）。興味のあるジャンルは料理、酒、発酵、お笑い、短歌、絵本、子育て。シブヤ散歩新聞ではレアキャラ的頻度で執筆予定。
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