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CULTURE

渋谷インタビュー散歩 No.1「商工会議所ってなにしてるの?」、「青年部を立ち上げてどうするの?」と率直に聞いてみた

みなさまこんにちは。シブヤ散歩新聞・編集長の界外(かいげ)です。

実はシブヤ散歩新聞は、東京商工会議所・渋谷支部のメディアなのですが、みなさんご存知でした? 今回、東京商工会議所・渋谷支部で青年部を立ち上げるというニュースが舞い込んできたので、この機会に、青年部発足の中心メンバーである下田令雄成(しもだ・れおな)さん、鈴木大輔(すずき・だいすけ)さん、東京商工会議所・渋谷支部の職員である高橋知泰(たかはし・ともやす)さんに、「商工会議所ってなにしてるの?」、「青年部を立ち上げてどうするの?」という素朴な質問をしてみました。

商工会議所って、なにしてるの?

「そもそも商工会議所っていつからあるのでしょうか。そして、なにをしているんでしょうか」

この素朴すぎる質問に答えてくださったのは高橋さん。高橋さんの話によると、そもそもの始まりは、1858年(安政5)にアメリカと日本との間に結ばれた「日米修好通商条約」にまでさかのぼるそうです。日本にとって不利な面が多く、不平等条約ともいわれたこの条約を解消していきたいという流れの一つとして、1878年(明治11)に東京商工会議所ができました。

一方で、当時、日本の政治や行政では産業界の意見が通りにくいという大きな壁がありました。そのため、経営者一人ひとりの声を一つにまとめて、国に提出しようという動きになり、商工会議所は設立以来、その役割を担ってきたのだそうです。企業の経営支援など様々な活動を行っている商工会議所ですが、今年で140周年を迎えました。

これまで法人や団体、個人事業主など会員同士が集まって意見や知恵を出し合う場として発展してきた商工会議所ですが、課題もあるそうです。それは組織の若返り。

「世代交代が進まないなどの理由で、経営者の平均年齢はこの10年で2歳ほど上がっています。創業社数は減り、日本での事業社数も全体的に減っています。ですから、これからはもっとエネルギーある若い人たちを発掘して盛り上げていく必要があるんです」(高橋さん)

そのなかで、昨年4月に、東京商工会議所本部に青年部ができました。その流れをうけて、23区にあるすべての支部にも青年部を立ち上げようということになったのだそうです。

世の中のことを本気で考える場所

今回、渋谷支部青年部の中心メンバーに選ばれた下田さんと鈴木さん。

下田さんは人財育成や組織開発、新規事業の支援をする株式会社シャイニングを恵比寿で経営されています。鈴木さんは渋谷センター街で不動産会社の太平洋商事株式会社を経営しており、渋谷センター街の常任理事をされるなど渋谷の地域貢献にも積極的に関わっています。

下田さんは東京青年会議所に10年間所属し、その間に渋谷区委員長、理事を務めた後、現在は東京商工会議所で活動されているそうです。鈴木さんは東京青年会議所に所属しながら、東京商工会議所と両方で活動されているとのこと。

「えっと、青年会議所?商工会議所とどう違うの?」と混乱してきました……。わからないことは率直に聞いてみましょう。

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「青年会議所は社会貢献を目的にした公益社団法人です。25歳から40歳までの経営者たちが所属し、明るい豊かな社会づくりという目的に向かってさまざまな事業を行っています。一方、商工会議所はビジネスの要素が強く、事業者支援サービスを提供するなど、みなさんのビジネスが発展するように切磋琢磨する場です」(下田さん)

商工会議所、青年会議所、いずれも共通するのは事業を通して会員みんなでコミュニティをつくりあげていくところ。目的は社会貢献、ビジネスの発展、信頼関係づくりなど様々ですが、「世の中のことを本気で考えている場所」だと下田さんは言います。だから、これらの事業を通して人と人との強い絆が生まれるのだそうです。

中小企業もスタートアップ企業も、大企業もつながれる場所

東京商工会議所のなかでも渋谷支部はどんな特徴があるのでしょうか。この質問には、下田さんが答えてくれました。

「渋谷という土地柄、中小企業、スタートアップ企業、さらに大企業とさまざまな企業の経営者が会員になっているところです。商工会議所は中小企業が大半というイメージが強いのですが、実は大企業も多いんですよ。それに、情報交換できる場をつくるなど商工会議所が企業同士の接点となる場になることも多いですし、スタートアップ企業にとってはそれ自体が支援になることもあります。大企業にとってもスタートアップ企業の人たちの柔軟な考え方や新鮮な発想を社内に取り入れられるなど、お互いにとってメリットがあると思っています。人のつながりが仕事をつくる、という考えの方には特にメリットが大きいのではないでしょうか」

今回、渋谷支部青年部の立ち上げを記念して、11月7日(水)には総会が行われるそうです。

「渋谷ですから、青年部も規模を大きくしたいと思っています。記念総会は100人ほどでスタートしたいですね。青年部で何をするのかは、そこに集まった方たちと一緒に考えていきたいです。ゼロの段階から一緒につくれることが初回の醍醐味ですから、途中からお客様として参加するのではなく、積極的に参加してほしい。最初から自由につくれる楽しみを味わってほしいですね」(鈴木さん)

100人もの人が集まって、同じ目的で何かを始める。しかも集まるのは中小企業、スタートアップ企業、大企業と組織の規模を超えた人たち。リアルな場だからこそ生まれる化学反応が起こる可能性も高く、一体何が起こるのか楽しみです。

「デジタル化が進んでいる今、商工会議所のようなアナログなコミュニティの魅力は、さまざまな企業の人たちと顔を合わせて何かをすることで、原点回帰できることなんじゃないかと思っています。結局、人間関係のつながりが仕事においても、プライベートにおいても重要なんだなということに気づき始めている人が増えているように感じるんです」(下田さん)

渋谷のビジネスに特化した希少なコミュニティ

「今回、渋谷支部というのがキーポイントになると思っています」と話すのは鈴木さん。

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「東京にはいろいろなコミュニティがあると思いますが、ビジネスの分野で渋谷に特化したコミュニティは少ないと思うんです。青年部はその渋谷の中でも密度の濃いコミュニティができるんじゃないかなと期待しています。当然ですが、渋谷に事務所があるし、住んでいるという人も多いと思うんです。『職場近いね』とか『家近いね』なんて会話が自然と生まれるのではないでしょうか」

この大都会、渋谷でできるコアなコミュニティ。ご近所さんのような感覚で付き合いができることも、渋谷支部青年部ならではの楽しみといえそうです。

「渋谷の全国への発信力は本当に大きいと思っています」と話すのは下田さんです。

「スクランブル交差点のあるSHIBUYA109の前は、テレビの天気予報などでもよく映るし、全国的にも知られています。外国人だってたくさんの人が知っていますよね。東京23区、それぞれすばらしいところがあると思うけれど、渋谷のすごいところは、一つの情報発信地のようになっていること。渋谷で何か取り組みをすると、ほかの地域にもその取り組みが広がるなど、注目されやすいんですね。われわれは渋谷のためにやっているのだけど、それがほかの地域にも広がっていく。青年部でも、ほかの地域がまねをしたくなるような事業を進めていきたいですね」

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「青年部はゼロからのスタートになりますが、その母体として、渋谷支部の会員4,800人、東京商工会議所の会員78,000人もの人たちのバックボーンがあります。これだけの人たちがバックにいる環境で、新しいことにチャレンジできる、またとない機会です。ぜひ立ち上げのタイミングで参加してください。仲間になりましょう!」と最後にメッセージをいただきました。

思わず、「そのバックボーンはおいしいですね!」と率直な感想を伝えたところ、「では、界外さんも仲間になってくださいね」と、下田さんと鈴木さんが示し合わせたように言うではないですか……。あれ、今回はインタビューにきただけのはずなのに……と思いましたが、せっかくの機会なので、その場で参加することに決めてしまいました(笑)。このノリこそが、青年部らしさなのかもしれません。どうせ参加するなら楽しむしかないと、この原稿を書きつつ改めて決意しているところです(笑)。

140年の歴史をもつ東京商工会議所。そのなかでも情報発信地として知られる渋谷生まれの渋谷支部青年部は、これから新しい仲間とともにどんな歴史をつくっていくのでしょうか。これからの展開に目が離せないですが、楽しいことは間違いなさそうです。

インタビュー/界外亜由美(かいげ・あゆみ)

kaige200x250シブヤ散歩新聞・編集長。クリエイティブ・ディレクター/プロデューサー/コピーライター。三重県の伊賀市、忍者の里出身。ちなみに、界外(かいげ)は本名です。東京に来て10数年目。いつ来てもワクワクする渋谷の街が好き(いまだに渋谷駅で迷う。方向音痴……)。興味のあるジャンルは料理、酒、発酵、お笑い、短歌、絵本、子育て。シブヤ散歩新聞ではレアキャラ的頻度で執筆予定。
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テキスト/たかなしまき

takanashimakiフリーライター。OL、業界紙記者、海外ガイドブックや美容雑誌の編集者を経て、現職。愛媛県で生まれ育っていた時から都会に憧れていたわたしにとって、渋谷界隈は歩いた分だけ東京のおもしろさに出会える街。現在、神奈川県在住ですが、何かと渋谷や表参道に出没しています。ふらーっと路地に入って探検したり、人間観察したり、気の向くままに歩くのがお気に入り。

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