写真は渋谷区内のショールーム(写真提供:BALANCE STYLE)

FASHION

SHIBUYA×CLOTHING No.8 サッカーは国境を超える!オリジナルな発信方法でサッカーのあるファッションライフを提案<バランススタイル>

SHIBUYA×CLOTHINGとは

シブヤらしいファッションってなんだろう。
シブヤのリアルクローズってなんだろう。

ただの普段着じゃない。でも、堅苦しくない。
現実離れしたデザインも、今の気分じゃない。
自分らしく、自然に。でも、密かなこだわりをもって。

シブヤ散歩新聞では、「SHIBUYA×CLOTHING」をテーマに
渋谷発のアパレルメーカーを通して、
シブヤのリアルクローズに迫ります。

自分たちのやっていることは間違っていなかった

渋谷の街に並ぶたくさんのセレクトショップ。今でこそ、セレクトショップが、オンラインショップやSNSなど、ICTで自分たちのスタイルを発信することが当たり前になっていますが、まだそうではなかった時代からチャレンジを続けているショップがあります。

「バランススタイル」。「サッカーのあるファッションライフ」をコンセプトに、サッカー選手やサッカー、またファッションが好きな人のためのセレクトショップを、2014年9月より北参道に構えています。

写真は渋谷区内のショールーム(バランススタイル提供)

写真は渋谷区内のショールーム(バランススタイル提供)

 

 

 

 

 

 

 

 

「実は、オンラインショップの方が先だったんです」と話すのは、代表の高畠太志さん。オープンは2010年。その頃について高畠侑加さんは次のように話します。

「バランススタイルはサッカー事務所も経営しているのですが、当時、サッカー選手が気に入っていた腕時計ブランドをオンラインショップで発売したことがきっかけでスタートしました。その後は、バッグやスニーカーを取り入れていくと、お客様から『洋服も販売してほしい』と声をたくさんいただいて。求められていることを知ってアパレルアイテムも増やしていきました」

とはいえ、当時は、ブランドものをインターネットで購入することがまだ浸透していなかった時代です。高畠さんたちは手探り状態で、でも地道に続けたそうです。そして2015年頃、著名なハイブランドがオンラインショップを始めた時、時代の変化を実感したのだそうです。

「自分たちのやっていることは間違っていなかったと思いました」(太志さん)

現在、バランススタイルでは70ブランドを取りそろえています。オンラインショップでは、そんなに多くのブランドをそろえているとは思えないほど、すっきりと見やすく整理されています。まるで、丁寧に作りあげてきたおふたりやスタッフの方の姿が思い浮かぶようです。

バランススタイル修正後
http://balance-style.jp/

お客様にとって元気になれる場所になりたい

特徴的なのが、渋谷本店や大阪店、名古屋店など、計4店舗の店頭に立つスタッフたちが毎日記事を更新していること。しかも1日あたり6記事~8記事!

その内容は、ショップに並ぶ商品について、スタッフが写真とともにおすすめポイントを紹介するという実用的なもの。そのほかサッカーやライフスタイル、グルメの紹介も。商品については、写真の撮り方や見せ方など、クオリティの高さが目を引きます。

「情報のほしい人がたどりつけるように、その環境をつくっていくことが大事だと思っています。そのためにはオリジナル情報をたくさん発信することが必要です。良いスタッフ教育にもなるんですよ。書くためにはブランドのことを知らないといけない。勉強すればするほどお客様に伝える言葉も深くなる」(太志さん)

一番大事にしているのは、スタッフが自分の言葉で書くこと。

「ウェブメディアというと、きれいに書こうと意識をしてしまいがちなのですが、大切なのは、スタッフが自分の感情を表現すること。たとえば、自分のファッションのこだわりや好きなこと、商品を見た時のときめいた気持ちなどを伝えることで、お客様の気持ちに近づくことができると思っています。ウェブメディアを見てからご来店くださる方も多いし、『毎日見るのが日課です』と言ってくださるお客様もいるんですよ」と、侑加さんは言います。

「お客様にとって、当店のウェブメディアが『今日もがんばろう』『明日もがんばろう』と思える場所だったらいいなと思います。『この商品がほしいからがんばろう』とか。こんなふうに元気が出る場所だったらいいですね」

「ご注文ありがとうございます」に込められた思い

「オンラインショップだからこそ、お客様とのコミュニケーションを大事にしたい」。

そんな高畠さんたちの思いが伝わってくるようなサービスが、2010年から続く、お客様へのお礼の電話。オンラインショップで注文を受けたお客様一人ひとりに、発送作業が完了した時点で、「ご注文ありがとうございます」とお礼の電話をかけるのだそうです。

「オンラインショップは無機質なイメージがあるかもしれません。でも、できる限り、実店舗での接客に近づけたい」(侑加さん)

バランススタイルに問い合わせるための電話番号も、わかりやすいように、トップページの一番上の目立つ場所に表示しています。いつでもアクセスできるように。電話でやりとりする常連のお客様も多く、「新作が出たら送って」と電話で注文する方もいるそうです。

「ここに人がいる、という感覚を大事にしたいです。たくさんのセレクトショップがある中で、当店を選んでくださるのは、お客様お一人おひとりとの関係性があるからこそ。だって、試着もしないでブランドの服を買うことってハードルが高いと思いませんか?それでも当店で買ってくださるのは、ウェブメディアやお礼の電話などの積み重ねが築き上げてきたものだと、ご来店くださるお客様との会話からも感じています」(侑加さん)

名古屋店(バランススタイル提供)

名古屋店(バランススタイル提供)

 

サッカー選手が求める服がない。それなら、作ろう!

オンラインショップやお礼の電話に通じるお客様への思いは、自社ブランドの開発ストーリーからも感じられます。

「プロサッカー選手やサッカーをやっている方に共通するのが、太ももが太いことなんです。太ももに合わせて選ぶと、ウエストが大きくなります。そこで選手から服を作ってほしいと要望があり、それなら作ろうということで自社ブランドを開発しました」(太志さん)

ブランド名は『GIOCATORE(ジョカトーレ)』。イタリア語で「サッカー選手」をあらわします。

GIOCATORE(バランススタイル提供)

GIOCATORE(バランススタイル提供)

 

2017年のほぼ1年間を開発に費やしたというこのジョカトーレ。「縦にも横にも伸びるイメージしている素材がなく、一から作ってもらうことになりました」(太志さん)と、最初から高い壁が立ちはだかったそうです。それを一つひとつ乗り越えていくように課題をクリアにさせていって、まずスウェットパーカーとパンツを完成させたそうです。

「選手たちの太ももを採寸させてもらい、体型に合うシルエットかつ、究極の着心地にこだわった商品を目指しました。2017年12月、名古屋店オープンとともに発売を開始。選手やお客様に想像以上に気に入っていただけて本当に感動しました」(太志さん)

今ではジャケットとパンツもそろえているとか。

「作る過程は大変だったし、難しかったのですが、その甲斐あって、有名ブランド等を製造しているクオリティの高い日本の工場で作っていただいています」

サッカーは国境を超える

今後は、ショップのコンセプトである「サッカーのあるファッションライフ」をより多くの人に知ってもらうため、さらに動画を増やすなどし伝えていきたいと話す太志さん。

「あるイタリアのブランドでは、デニムの製造工程を動画で公開しています。当店でも近々やりたいと思っていますし、ウェブメディアで伝えたいことがたくさんあります。雑貨も増やしたいし、それを一つひとつ形にしていきたいですね」

大阪店(バランススタイル提供)

大阪店(バランススタイル提供)

 

「サッカーは国境を超えると思っています。サッカーをコンセプトにしているアパレル会社はないため、ヨーロッパのブランドとのコミュニケーションでも、とても意気投合します。サッカーは世界共通言語。特にヨーロッパでは、ライフスタイルやファッションの中にサッカーがあるんです。サッカーが強い国とは人とつながりやすい。楽しいです」(侑加さん)

2020年には、サッカーが根付くアジア圏にも進出を計画しているというバランススタイル。アジアへと活動範囲を広げる頃には、また新しいコンテンツをたくさん見せてくれるのでしょう。お客様へのぶれない思いを軸に。シブヤ散歩新聞ではバランススタイルのこれからも楽しみにしています!

【バランススタイル】
住所/東京都渋谷区千駄ヶ谷3-41-5 ドミール原宿1F
TEL/03-6459-2188
https://balance-style.jp/
https://www.balanceinc.jp/

インタビュー/界外亜由美(かいげ・あゆみ)

kaige200x250シブヤ散歩新聞・編集長。クリエイティブ・ディレクター/プロデューサー/コピーライター。三重県の伊賀市、忍者の里出身。ちなみに、界外(かいげ)は本名です。東京に来て10数年目。いつ来てもワクワクする渋谷の街が好き(いまだに渋谷駅で迷う。方向音痴……)。興味のあるジャンルは料理、酒、発酵、お笑い、短歌、絵本、子育て。シブヤ散歩新聞ではレアキャラ的頻度で執筆予定。
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テキスト/たかなしまき

takanashimakiフリーライター。OL、業界紙記者、海外ガイドブックや美容雑誌の編集者を経て、現職。愛媛県で生まれ育っていた時から都会に憧れていたわたしにとって、渋谷界隈は歩いた分だけ東京のおもしろさに出会える街。現在、神奈川県在住ですが、何かと渋谷や表参道に出没しています。ふらーっと路地に入って探検したり、人間観察したり、気の向くままに歩くのがお気に入り。

 

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